長政研レポ−ト 2006 vol.22号 芳春号
殊のほか寒い冬です。12月には30か所以上で最低気温を更新、1月4日には全国各地で大雪、15道府県で死者60名を出しました。世間では石油価格高騰、出口の見えないアスベスト禍、耐震偽装問題、1月24日にはライブドアの堀江前社長の逮捕等々、何か世の中どうなってしまったのか、当たり前の道理、常識、それに企業倫理がなくていいはずがありません。指導する立場の大人の世界がこれだから、これから日本を背負って立つ子どもへの影響は深刻であります。やっぱり「良いものは良い、悪いものは悪い」といえる倫理道徳に基づいた教育の見直しはまさしく急務であります。それに商売、企業にしたってル−ルがなければなりません。決してマネーゲームではあってはなりません。政治もしかり、是々非々で今年も取り組んでまいります。 去年の12月県議会ではなんと言っても、自民党県議団を中心に議員提案された「紀の国森づくり条例」案と「同基金条例」案が賛成多数で可決されたことが大きな焦点となりました。県民1人に年額500円を徴収するというものであります。私自身確かに森林環境を守ることの重要性は大いに理解するものであります。そうかといって県民の合意、理解を売る作業も不十分なまま、この税の使い道、目的、運営方法も明確にされず、最初に課税という結果ありきという手法には到底賛成することは出来ませんでした。税額の大小が問題なのではありません。県民への十分な同意を求める活動を県議会と県当局が努力したあと、県民の理解が深まってからの採決でも決して遅くないと思います。もっと慎重にかかるべきであります。施行は良識ある議員の尽力で平成19年4月からということで1年先伸ばしになりましたが、今後賛否を含めて県民の皆様とともに十分な議論を交わしていく必要があります。 <平成17年12月12日(月) 経済警察委員会にて> (長坂)相変わらず児童殺害事件が後を絶たない。地域の防犯ボランティアやPTA等の登下校指導にも限界がある。事件が起こってからでは遅いので、不審情報が入ったら直ぐに疑わしい者を監視したり、尋問したりしてほしいと思うが、具体的な対策は。 (警察本部)本県においても誘拐などの凶悪事件の前兆ともいえる小・中学生など子どもへの「声かけ事案」を本年11月末現在で144件認知している。県警としては、従来から制服警官を中心とした通学路等における要点警戒やパトロールの強化、学校等教育関係機関に対するインターネット等を活用した声かけ事案の発生状況や「子ども危険地図」などのタイムリーな情報発信、小学生等に対する声かけ事案対応要領「きしゅう君と7つの約束」の具体的指導等子ども安全対策に努めており、広島県での事件が発生した11月22日には、本部長から県下各警察署長に対し、パトロールの強化を重点とした子ども安全対策の推進を再度指示し、その徹底を図った。 (長坂)特に下校時通学路周辺を制服で歩いて警らしてもらったり、学校にも時々立ち寄って死角はないか様子をうかがってもらいたい。それだけでも、不審者には脅威であるし、関係者に大きな安心感を与えることになると思う。子どもの方も、道の真ん中を歩いたり、大声を出して悪ふざけしたりと通学マナーに問題があるようで、学校、家庭にも責任があるし、加害者もストレスのはけ口に児童に危害を加えることが多いような気がする。外国人による殺害や、幼児への性的な虐待とか、事件も多様化しているので、よりきめ細かい対応をお願いしたい。 (長坂)最近県内でも駅伝やマラソン大会の開催が多くなり、各地域にも定着し、県外からの参加者も増えてきている。県内でもフルマラソンの大会も行われているが、和歌山市近郊の都市型フルマラソンの開催を望む声も少なくない中、こうしたフルマラソンを和歌山市周辺で開催するに当たっての県警の対応能力等についてはどうか。 (警察本部)和歌山県下では20km以上のマラソンや駅伝競技は、21か所で開催されている。都市型フルマラソンは市街地を中心として行う競技であると思うが、開催にはコースとなる道路及び周辺道路における「交通の安全や交通渋滞の発生状況」「迂回路の有無」「地域住民の日常生活に与える影響」更には「主催者側の自主警備体制」等の問題がクリアできれば、警察としては、地域の活性化等のため、開催に対する協力は惜しまない。 (長坂)「青梅マラソン」といった市民マラソンには、全国各地からエントリーがあって、泊りがけで参加する人も少なくない。和歌山市でもジャズマラソンなどは年々参加者も増加傾向にある。観光効果も大きいと思うので、フルマラソン開催の折には、当局をあげての協力をお願いしたい。 (長坂)12月8日付けの日経新聞で、昨年度の製造品出荷額が前年比17.6%も増加しており、主に鉄鋼、石油関連等の伸びが大きいという記事を目にしたが、今年にかけて雇用にも反映が見られるか。 (商工労働部)鉄鋼業については、本年の8月には前年度と比べて358%の求人増となるなど全般的に求人が増加している傾向にある。石油関連には、雇用状況に明白な傾向は見られない。また、一般機械器具なども堅調に推移しており、製造業全般としては、求人は増加傾向にあるところから、製造業の業績の回復が雇用の面でも反映された形となっている。 (長坂)本県の有効求人倍率と完全失業率の最近の傾向とその要因は。 (商工労働部)本県の有効求人倍率は、平成10年には0.4倍台ということでかなり厳しい状況で、平成15年度頃までそのような状況が続いていたが、平成16年度からは上昇傾向に転じ、平成16年度には0.71倍ということになり、また本年の10月には0.76倍ということで回復傾向にある。失業率は、平成13年度は5.6%、14年度は5.8%と厳しい状況であったが、昨年度は4.6%ということである。依然として厳しさは残っているが、回復傾向にあるものと思われる。要因については、景気の回復基調が最も大きなものであると考えられるが、有効求人倍率の全国平均数値が0.98倍であるのに対して和歌山県は0.76倍であり依然として開きがあり、都市部の方では景気の回復があらわれていると考えられるが、和歌山県ではまだその影響が波及してきてない。 (長坂)職業訓練校である和歌山高等技術専門校の選考倍率と訓練後の就職状況は。 (商工労働部)和歌山、田辺と新宮にあるが、和歌山高等技術専門校の選考倍率は105名の定員に対して130名の応募があったので1.24倍ということになる。なお、3校では1.18倍ということで、190人に対して224名の応募があった。昨年度についても、全体の190名に対して1.22倍ということで231名の応募があった。就職状況については、平成16年度の修了生141名のうち3校で131名が就職しており、92.9%である。和歌山高等技術専門校については93.9%という状況である。15年度については、100%就職している。 (長坂)学校で就職先の紹介、あっせんもしてもらえるのか。 (商工労働部)高等技術専門校は、職業安定法でも無料職業紹介ができることになっており、就職の紹介、あっせんを行っている。 (長坂)訓練を受けた卒業生を社員として欲しがっている企業もある。県内でも有力企業への就職希望が集中するようだが、ぜひ中小零細企業への雇用のお手伝いも、積極的にお願いしたい。 (商工労働部)就職状況については、従業員30人未満の企業に約半数の方が就職している状況であり、300人未満になると約9割の方が就職しているという状況だ。 <平成17年10月27日(木) 決算特別委員会にて> (長坂)エイズ予防対策について、最近エイズ患者が増えていると聞いている。平成16年度までの段階的な感染者数と懸念される未成年者の割合についてはどのようになっているか。 (福祉保健部)現在のエイズ患者及びHIV感染者の累積数は、エイズ患者21名、HIV感染者21名となっている。未成年者の数については把握していない。 (長坂)教育の現場も早い時期から性教育を行っており、子どもたちも性に関して興味を持たざるを得ない現状の中、状況を正確に把握し、これからの予防対策ということで相談体制や正しい知識の普及啓発が低年齢にも届くよう要望する。 <経済警察委員会 県外視察調査 平成17年11月15日〜17日> 香港にある高級スーパーマーケット「シティ・スーパー」を視察し、小笠原 取締役からお話をうかがうことができました。スーパー内では11月11日から「和歌山フェア」開催ということで、有田ミカンや紀北のカキが好評販売されておりました。現地人のみならず西洋人の購買も多く、「柿」はすでに売り切れ、西洋人も日本のみかんを「オレンジ」ではなく「みかん」として好んで受け入れているとのことでした。店内にはお刺身、日本の調味料、お菓子、そしてコロッケといった日本の惣菜、ホカホカ弁当まで売っていたのにはびっくりしました。すべて日本より若干割高な気はしました。日本の農産物の輸出、特に和歌山県の質の高い果実の輸出は大きなビジネスチャンスを持っていると感じた次第です。 翌日は広東省深 市に現地法人の工場を持つ、田辺市で1919年(大正8年)貝ボタン製造業として創業したカナセ工業鰍訪問いたしました。76歳の金谷照男会長が先導して工場を視察し、説明を受けることができました。日本国内で落ち込んだボタン産業ですが、早期に中国へ進出したことで年々売り上げを伸ばしている、中国での数少ない企業の1つであります。成功の秘訣は何よりも人間関係を大事にして、現地人の信頼のおけるスタッフをこしらえたことだそうです。現地スタッフは約270名、また工員もハングリー精神旺盛で実に若くて勤勉そのもの、そして明るく礼儀も訓練されていました。 深 市は中国でもっとも早く改革開放を実施した経済特別区であり、上海港に次ぐ中国第2の貿易港を擁する新興観光都市であります。 3日目は香港きっての商店街の中のハ−バ−シティショッピングビルへ行きましたが、1Fでは高いブランド店が軒を並べているのに、上の方の階ではニセブランド品の店が営業しているといったおもしろい光景にも出くわした次第でした。香港・深 の恐るべき発展と商魂、それに中国人の勤勉さが目についた研修視察でありました。 <平成17年11月12日(土) 長坂政策研究会 政経懇談会> 今回は、共同通信社和歌山支局長中塚間也様から、演題「マスコミの目から見た和歌山の現状と今後」を、和歌山県立医科大学麻酔科学教室教授畑埜義雄様からは、演題「医療はケアマインド教育から」を講演いただき、幅広いお話をうかがうことができました。以下は私の県政報告の要旨です。 私も3期目の当選をさせていただいてもう2年と8ヶ月経過しました。私の日ごろの活動スタイルというのは常に身体を使って5感で体感して施策へつなげていく現場主義であります。いくつか活動例を挙げて報告とさせていただきます。 まずスポ−ツでは、県テニス協会のお手伝いもしておりますが、日本テニス協会の援助もあって、今年から来年にかけて幼稚園、小学校の子ども向けにマナ−キッズテニス教室を開催しております。テニスレベルの底上げを図って将来全日本、世界で通じる選手の育成と同時に、小笠原流の礼法の先生をお呼びして、きちんとした挨拶、マナ−を守れる子どもを養成しながらスポ−ツマンシップを醸成させる事業に取り組んでおります。現在民間のクラブで練習しているジュニアにも全日本大会でも活躍できる選手も出てきております。彼らに十分にテニスのできる環境、同時に勉学もさせてもらえる環境の高校へ進んでもらえるように、ある和歌山の通信制の高校に受け入れを前向きに進めてもらっております。テニスでスポ−ツ王国和歌山の一角に食い込めるよう、子どもたちが夢を持ってスポ−ツができるよう実現をめざしていきます。 教育では、先日私の母校でもあります西浜中学校で2年生生徒を対象に「一日職業体験学習」というのがあって、数人のグル−プで、許しを得た仕事場で実際に仕事を体験してもらうという事業で、「長坂たかし事務所」にも2人来てもらい、朝来訪後、あらましのガイダンス、その後県議会へ連れて行って、ちょうど決算特別委員会の日だったので、始まる直前の風景を見てもらい、その後現在渋滞中の箇所や去年の台風23号で倒壊して現在補修工事中の雑賀崎工業団地の現場の取材、写真撮影、そして、一人住まいの高齢者の方々のふれあい食事会の場でお年寄りとの語らい体験、その後地元の懸案事項でもあった山東鉄工所、スガイ化学工業の前の水路を埋めて道路を拡張する工事現場の進捗を調査してもらい、市役所の地元出先機関の高松連絡所から市の担当課へ陳情と要望の電話をかけてもらったり、事務所へ帰ってから仕事体験の感想文を書いてもらって、彼らは夕方帰っていきました。意識的にスケジュ−ルを多くとって、「仕事は厳しくてもやりがいのある楽しいものだ」と感じてもらい、行政と政治の関わり方、地域住民の中にある様々な問題、政治の必要性を子どもの頃から理解してもらおうとトライしました。 3点目に、和歌山バイオサイエンス連絡協議会において、他府県に立ち遅れた感のある再生医療、バイオサイエンス部門を和歌山県でも立ち上げて地域を活性化させるひとつの産業振興にしたいと取り組んでおります。和歌山県にバイオ系の大学、あるいは既存の大学の中に農学部やバイオ系、生命科学系の学部を作るか、県の農業大学校や農林水産総合技術センタ−にバイオ研究部門を置いて研究の核にしていけたらと思います。和歌山県の持つ農業技術、農産物、カゴメ等食品加工会社の持つポテンシャルを利用して実利をもたらす、そんな技術研究機関が必要ではないかと思っております。 4点目ですが、昨年堺市の音楽家の先生が、片男波公園にあります「八魂歌碑」を初めて見て感動を覚えてぜひこれを歌にしたいという思いから、私に相談をいただきました。昭和15年3月16日和中のボ−ト部8人が片男波沖で遭難して帰らぬ人となった事件であります。その慰霊碑が八魂歌碑です。私はこの歌で和歌山の代表的景勝地片男波、和歌浦を売り出す切り口にできたら、ましてボ−ト競技で海洋県和歌山でのマリンスポ−ツ振興にもつながれば、そして私たちの大先輩が荒波に向かっていった心意気、勇気、まさに私学に負けない文武両道の公立学校の再興のきっかけにもなれたら、それに江ノ島沖で逗子開成中の生徒がボ−トで遭難したときの「真白き富士の嶺・・・」の「七里が浜哀歌」が脈々歌い継がれ、琵琶湖では四高ボ−ト部が遭難、「琵琶湖哀歌」「琵琶湖周航の歌」が今でも歌われ、和歌山でも老若男女を問わず親しめる、こんな息の長い愛唱歌があってもいいではないかと思った次第です。学校関係者、そして遺族の方、当時の同級生の方のところに何度も取材に行って、4月に桐蔭高校音楽部の生徒にバックコ−ラスをつとめてもらいレコ−ディング、10月にいよいよCDができました。和歌山の大衆文化に少しでも花を添えられればと思っています。 11月10日には今年も全国都道府県議会議員研究交流大会へ行ってまいりました。全国各地でいよいよ知事サイドからだけではない、議員提案の条例がたくさん出来てきています。住民の皆様の意を十分汲んだ議員立法、そして議会への住民参加の出来る議会づくりに和歌山県でもそろそろ本格的に取り組まなければと思っております。 現場主義に徹して、地方議員として目線の低いところで勝負の出来る生き様で、和歌山県の活性化、そしてこれからも和歌山県民の雇用の安定創出、生きがい働きがいのある職場環境づくりにも力を尽くしていきたいと思います。 <10月25日(火)の「一日職業体験学習」で生徒からいただいたお礼文の抜粋> Aさん「長坂事務所でいろいろ体験させてもらい勉強になりました。県庁や食事会を見せてもらいふだん入る事のない所だったので大変嬉しかったです。水軒川や高松の道路と台風でこわれた場所など車でつれてってくれ私達に解りやすくていねいに教えてくれたのでいろんなことがわかりました。25日はとても楽しく学習をできました。本当にありがとうございました。」 Bさん「この前は、事務所の仕事や他にも普段みなさんがやっているお仕事を教えてくれてありがとうございました!!すごく楽しかったし、すっごい良い経験もできたし、正直言うと今までけっこういろいろなところを見学してきたんですけど、この事務所が今までで1番たのしかったです。私は将来デザイン系の仕事につきたいと思っていたりするんですけど、こういう仕事も前からけっこう興味があったのですごい良い思い出になりました!!!!」 <近畿府県合同防災訓練 平成17年10月28日(金)〜29日(土)> 今回は東南海・南海地震に備えて近畿2府7県で、紀伊半島沖でマグニチュード8.6の地震が発生したとの想定で災害対策本部を和歌山ビッグホエールに設置して、全国初の大規模図上訓練が行われました。県、市、消防、警察、自衛隊、他府県等が一同連携のもと緊張感たっぷりに真剣に地図上の検討、会議等で刻々と変化する状況に対応しておられました。各機関や個人それぞれがその時々にいかに判断、行動すべきかを思い知らされる、実に有意義な試行錯誤ができた訓練であったのではないでしょうか。 <防災等対策特別委員会 県外調査 平成18年1月26日(木)〜27日(金)> まず東京都庁にて東京都の地域防災計画等の概況調査をさせていただきましたが、大都会における災害対応のむずかしさを痛感するとともに、東京都でもなかなか地域防災が進んでいないのではないかと感じました。特に和歌山県にはない地下鉄、地下トンネル、地下商店街等の大震災時の地下防災対策なども、公共物を除いては耐震強度等の具体的把握がまるでてきていないのには実に驚きました。 夜には元山古志村村長で現衆議院議員の長島忠美氏を夕食の席へお迎えして貴重なお話をうかがうことができました。2年前の10月23日夕方、新潟県中越地震が村を突如襲い、山が150メ−トル動いて川をせきとめてダムができるような有様であったようですが、聞かせていただいた現場の指揮者、リーダーとしての教訓と感動話の一部をご紹介したいと思います。 ¨ 村の指揮者としては「迷わない」「まちがえない」こと。 ¨ どんなつらいときでも「ありがとうございます」と言葉を返すこと。 ¨ 一番の失敗は「がまんして」「がんばって」といったこと。 リーダーは目標を示さないまま「がんばれ」というと逆効果である。 ¨ 自分の分を多少譲ってでも、最低限コミュニティ(集団生活)は守るべき。 2回の冬を豪雪の中、今なお仮設住宅で暮らしている方にはこれからもみんなで生活していこうと呼びかけた。 ¨ 被災後村長としてしばらく睡眠も取れない状態が続いていたが、携帯番号を住民全員に知らせていたところ、ある高齢者から夜おそく「はやく寝なさいね」と電話をいただいたのには感激した。 ¨ 地震後しばらくして、長島氏が奥さんに「村民に約束をはたすまでは死ねない」と言ったら、奥さんが「あんたは地震があってから変わった」と言ってくれた。 等々です。 2日目は、兵庫県三木市の防災科学技術研究所で、実大三次元震動破壊実験施設を見学しました。建物の耐震状況の把握には大いに役に立つし、今の耐震偽造問題の解明に大きなヒントを与えてくれるのではないかと期待しました。 <八魂歌碑に捧げる鎮魂歌の発表報告供養会 平成17年11月27日(日)> 昭和15年に片男波沖で遭難された和歌山中学ボート部員8人の魂に捧げる歌「友よ静かに眠れ」の完成を片男波公園八魂歌碑に報告し、8人の亡き先輩方を偲び供養する会を発起人の1人としてとり行わせていただきました。寒い中遠方から遺族の方、和中卒業生の方々、学校、ボート関係者、それに歌手の塩山和子さんをはじめとする音楽関係者の方々約80名がご参加いただいて、CD、テープとともに歌を八魂歌碑に捧げました。和中校歌、ボート部部歌、碑に刻まれた「自がわざを・・・」も大先輩の力強いエールのもとにご一同で斉唱いただき、最後に全員で献花を行いました。そのあと、供養会の感動をそのまま懇親会場にも持ち込んで、同窓会さながらの雰囲気で和中の応援歌の数々を歌い合ったり、歌手の塩山さんとデュエットしたりの楽しいひとときを過ごすことができました。8名の先輩方の「心意気」「情熱」、そして命の尊さをこの歌を通して伝えていきたいし、そして永遠に歌いつがれることを願っております。 後日12月27日(火)には、旧制和歌山中学である現桐蔭高校の終業式で全校生徒の前でも報告、歌を聞いてもらう機会も頂戴したことを付け加えておきます。 <編集を終って> 県警音楽隊は昭和47年より日頃生の音楽に接する機会の少ない老人福祉施設等への訪問演奏を警察広報をかねて行っておられます。12月20日(火)、和歌山市湊の「ともづなスポ−ツセンタ−」で行われた訪問演奏では、昭和38年に県警音楽隊を創設した生みの親、育ての親である、初代音楽隊長の泉真佐男さんが、現在センター近くのケアステ−ションで療養中ですが、このとき車椅子からタクトを振って特別指揮を取られました。90歳を過ぎ体調のすぐれない身でありながら、現役時代のようなタクトさばきに、恩師を慕う現役音楽隊の方々が見事な演奏で応えるという、師弟の間の感動の場面を垣間見ることができました。泉さんにはこれからもぜひお元気で健やかにお過ごしいただきたいと願うばかりです。(長)
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